特集 推進技術「きほんのき」 Vol.27 No.6 2013
はじめに
中野会長の総論である「きほんのきの本質」を読み、まさしく40数年この業界に携わってきた者としていろいろ考えさされる言葉であるなぁーと、多少聞きなれない言葉にニンマリしながら私自身の過去を振り返って見ました。46年前にこの業界に入った当時の推進の流れは20~ 30mの推進距離が一般的で50mもあれば長い推進工事であると感じる時代でした。特にガスのさや管工事のような場合、道路横断や鉄道横断という短スパン推進等では、水糸や鉄レベルによる目視測量で、精度は数cm以内という状況で、当時の先輩連中の言葉に「1銭(cm)2銭(cm)はカカー(女房)の小遣い、気にするな・・・」とよく言われたことを思い出します。このような時代を過ごしてきた自分としては現在実施されている推進の管理技術はやはり「すごい!」の一語につきますが同時になんとかもう少しシンプルな管理手法はないものだろうかと常々思うことです。
昔と異なり現在の推進は距離も長くなり曲線も多くなると同時に急曲線も含まれおまけにバーチカル曲線まで入ってくるという複雑なものが増えております。しかし推進の最大の基本は様々な条件があるでしょうが絶対に貫通できなければなりません。それゆえに推進力管理に関する項目を常に最重要課題として考えなければならないでしよう。
貴重な1冊
今、私の手元に昭和42年に機動建設工業(株)に入社した当時の推進計画の草案があります。昔の青焼きコピーした古いものですが、これは当時配属となった技術部の初代技術部長(のちに専務取締役)の林裕貴氏が書かれたもので、まさしく推進の基本を数値的に解析された貴重な資料であります。
当時は当然経験式で推定することがほとんどでした。当時は、パソコンはもちろん電卓もない時代で唯一計算機としてあったのが手回し式の「タイガー計算機」でした。ほとんどが計算尺または手計算の時代ゆえ、関数計算等は非常に面倒に感じたものです。このような時代に理論的に説明された文章に非常に感銘を受けたもので、現在はパソコンの時代、技術屋仲間では一人1台も当り前の時代ゆえ少々面倒な計算も短時間で処理できる時代となりました。しかし直線推進のみという昔と違い現在のような急曲線や複雑な土質条件における推進では予想を外れることもしばしばではないでしようか?
施工実績
代表的な施工事例です。
山口県宇部市
φ840mm
大中口径管改築推進工法
紹介動画あり
愛知県豊橋市
φ1000mm×1448m
500R 3箇所,700R 4箇所
新潟県
φ1350mm
可燃性ガス含有地盤
高土被り
山岳下 120m
神戸市
φ1000mm×251m
障害物
地下鉄築造時の親杭
(H300×300-9本)
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