長距離推進工法
特長1 小さな推進抵抗で推進できます
新しい『ズリ抵抗』理論で1500m推進を
フローティングシステムの理論は、小さな『ズリ抵抗』を利用して小さな推進抵抗で長距離推進を行う工法です。
フローティングシステムの施工は、推進管外周の厚さ15mm程度のテールボイドに塑性状態に練った『緩み土圧抑制材(一次裏込め材とも言う)』を圧送充填ポンプで注入し、緩み土圧抑制材の膜を形成させ、この中をヒューム管がスライドします。
緩み土圧抑制材の膜の外周は地盤に粘着して動かず、内周は推進管に粘着して前進します。即ち、緩み土圧抑制材は塑性材料の厚み(15mm)の内部でズリ変形を起こして変位します。このズリ変形に対する抵抗力を『ズリ抵抗』と呼びます。
このように、フローティングシステムにおける推進抵抗は土質には無関係であり『ズリ抵抗』そのものです。『ズリ抵抗』は速度の関数ですが、推進工法における推進速度は遅く、無視できるほどに小さく、従って『ズリ抵抗』の値は緩み土圧抑制材の粘度のみの関数となります。
これにより0.75~3.28kN/m2という小さな推進抵抗での施工が可能です。
CMT長距離推進システムに用いるフローティングシステムは、《推進工法においてはその速度が遅いので、この『ズリ抵抗』に対する理論を利用した新しい工法です。
特長2 推進期間が長期になっても小さな推進抵抗で推進できます
塑性材料の『ズリ抵抗』は速度や粘度の関数ですが圧力の関数ではありません。そのため、テールボイドに充填した緩み土圧抑制材に2次土圧、3次土圧といった大きな圧力がかかった場合でも『ズリ抵抗』は増加しません。
CMT長距離推進システムは
(長距離推進)→(長期間推進)→(土圧の増加)→(推進抵抗の増加)
という図式から開放されました。
そのために長時間を要する長距離推進が安心して施工できます。
特長3 推進完了後も推進管路の浮沈は生じません
テールボイドに充填する緩み土圧抑制材(一次裏込め材)の含水比は通常地盤の自然粘土の含水比より数%大きい程度です。
よって、推進完了後に緩み土圧抑制材(一次裏込め材)が地盤中の自然粘土と同等の含水比まで低下した場合でも体積収縮は殆どありません。
このため、推進完了後も推進管路に浮沈は生じることなく施工精度をそのまま保つことができます。
その他のCMT推進システム
施工実績
代表的な施工事例です。
山口県宇部市
φ840mm
大中口径管改築推進工法
紹介動画あり
愛知県豊橋市
φ1000mm×1448m
500R 3箇所,700R 4箇所
新潟県
φ1350mm
可燃性ガス含有地盤
高土被り
山岳下 120m
神戸市
φ1000mm×251m
障害物
地下鉄築造時の親杭
(H300×300-9本)
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